インタビュー
2023.07.24
自分の好きなこと・得意なことを通して人の役に立つことができる
情報コミュニケーション研究科 情報コミュニケーション学専攻 博士後期課程 1年 河村 まい香さん
明治大学 情報コミュニケーション学部 2019年度 卒業
大学院に進学したきっかけや理由を教えてください。また、大学院進学にあたり、明治大学大学院を選んだ理由を教えてください。
なにより学ぶことが好きだからです。学ぶことによって視野が広がったり、多角的に考えられるようになることによってさまざまな可能性が広がることに喜びを感じます。大学院に進学し、研究の道に進めば、自分の好きなこと・得意なことを通して人の役に立つことができると考えました。今はそのようにハッキリと答えることができるのですが、本当にこの道でやっていけるのかなと何度も悩んできました。しかし、学部卒業後に一度社会人経験を積んだり、いろいろな方面で活躍する方々と会って話して価値観を聞いたりして、吸収・咀嚼・整理を何度も繰り返すことによって自分の本当に果たしたいことが見えてくるようになりました!この何度も挫けそうになっている間も、安心を提供してくれていたのが明治大学の環境です。信頼できる先生方やスタッフの方々の存在や、豊かで快適なキャンパスが、常に味方であると感じることができるためです。
ご自身の関心や研究テーマについて教えてください。
私は「対話」というコミュニケーションについて着目し、研究をしています。社会心理学者のケネス・ガーゲンは、『現実はいつも対話から生まれる』の中で、「お互いにコミュニケーションを取るたびに、私たちは、この生きている世界を構成していると言える。」と述べています。私もこの考え方に賛成で、このことは同時にコミュニケーションの取り方次第で世界の質が変わるということでもあると思います。そこで、肯定的な将来に向かうための鍵となるのが「対話」だと考えています。この研究に向けて、コミュニケーション学の専門家である鈴木健先生の研究室に所属しアドバイスをいただきながら進めています。具体的には、対話理論の先行研究の調査、また対話を抑制する現代社会の要因の分析をしたり、対話実施のためのエッセンスや手順をまとめたマニュアルの作成などに努めています。鈴木先生は熱く親身なお人柄の先生です。そして私が「対話」という概念に出会い関心をもったのも学部時代の鈴木先生の授業でした。先生の期待に応えたい、感謝を形にしたいという思いも私の研究意欲に繋がっています。
平日の代表的な1日のスケジュールを教えてください。
8:30 | 起床 | |
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9:30 | 登校 | |
11:00 | TA業務 | 国際教育センターのTAを勤めており、留学生の課題や学生生活のサポートを行なっています。 |
12:30 | TA業務 | お昼休みにLunch Time Socialという、国際交流イベントを開催しています。 |
13:30 | 授業 | 研究テーマに関連した授業を適宜履修しています。 |
15:30 | TA業務 | 相談される立場のはずですが、私が学生から学ぶこともすごくたくさんあり、とても楽しいお仕事です。 |
17:00 | 研究 | TA業務後は自分の研究に向き合う時間です。15階にある研究室に篭ります。景色が綺麗で集中できて、好きな空間です。 |
23:00 | 帰宅 | 帰ったら休む、を徹底しています。 |
夕食等 | ||
趣味 | ギターやベースを弾きます。 | |
自由時間 | 新書などの軽い本を寝る前に少し読みます。 | |
1:00 | 就寝 |
大学院に進学してよかったこと、大学院に進学して身に付いた能力等について教えてください。
まず、気持ちの成長の面です。同期が社会人として活躍している中で、学生としての期間が長くデビューまでに時間のかかるこの道は、孤独を感じることも多いです。ですが、それでも自分の道を追求するという気持ちの強さや、自立心を持てるようになったと思います。次に能力の面では、日々無知を自覚するばかりなので具体的な成長を挙げるのは難しいですが、気持ちの面とも関連して、自己管理能力が向上したと感じます。自分の目標を明確にし、スケジュール管理や大量の資料整理など、計画的に研究生活を送る必要があるからです。
大学院修了後の進路をどのように予定しているか教えてください。
将来はコミュニケーション学の研究者を目指しています。大学教員として、学生の対話実践に寄与する授業を実施したり、学内だけでなく学外でもワークショップを開催するなどして、社会に対話という選択を促進することで、より多くの人々が対話の必要性や効果を認識し、実践できるような貢献をしたいと考えています。
趣味や自由な時間の過ごし方について教えてください。
研究環境の整っている研究室では集中して過ごす代わりに、家に帰ったら研究や勉強はなるべく避けるようにしています。たとえば、夏でも冬でも必ず湯船に浸かるようにしているのですが、そうしたボーッとしている時間に、突然論文のアイデアなどが閃くことがあるので、休息も重要だと考えています。思いついたことはスマホのメモ帳に簡単に書き溜めています。
進学を検討している方へのメッセージをお願いします。
明治大学大学院は成績優秀であると給付の奨学金をいただけたり、学振の制度やサポートも手厚く、金銭的な壁についてはさまざまな支援制度があるので、誰でも挑戦することができる環境が整っています。そういった理由で迷っている方も、ぜひ挑戦してみてほしいです!
※掲載内容はインタビュー当時のものです。