インタビュー
2025.01.21
大学院での経験は自身の世界をより広げてくれる
政治経済学研究科 経済学専攻 博士前期課程1年 野際 稜太さん
明治大学 政治経済学部 2023年度卒業
大学院に進学したきっかけや理由を教えてください。また、大学院進学にあたり、明治大学大学院を選んだ理由を教えてください。
大学院に進学したきっかけは、卒業論文での研究や自身の興味関心についてもっと深く専門的に学びたいと思ったからです。明治大学大学院を選んだ理由は、学部時代のゼミでの学びや経験、フィールドを引き継ぎながら大学院で学びたいと思ったからです。他の大学院への進学も選択肢にはありましたが、同じ指導教員のもとで引き続き学べることはアドバンテージだと思い、明治大学大学院に進学しました。進学の際、やはり学費などの経済的な面が不安でしたが、明治大学には大学院生向けの学内奨学金があるため、大学院での学びのモチベーションを上げてくれるとともに、経済的な不安もある程度払拭できました。
ご自身の関心や研究テーマについて教えてください。
自分の関心・研究テーマはエコロジー経済学と水産業です。昔から水産業や魚食に興味関心がありました。また、エコロジー経済学という生態系の中の経済を考える学問が、自身の世界観にフィットしたので、この2つを掛け合わせた研究をしています。特に、これからますます重要になる養殖産業をエコロジー経済学の観点から考察しています。
他にも、エコロジー経済学が重視する「人と自然との関係性」から、自然アクセスに関する研究も行っています。産業や経済の側面からだけではなく、「自然へのアクセス」という非経済的な側面から、環境や食、人と自然とのつながりを実践的な活動を土台に捉える研究も行っています。
平日の代表的な1日のスケジュールを教えてください。
8:00 | 起床 | |
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8:30 | 朝食等 | |
10:40 | 登校・授業 | |
12:30 | 昼食等 | |
13:30 | 授業準備 | |
16:00 | 研究 | 修士論文に向けて先行研究や資料の確認、整理など |
18:00 | 夕食等 | |
19:00 | 授業 | |
23:00 | 帰宅・夕食等 | |
23:30 | 自由時間 | |
0:30 | 就寝 |
大学院に進学してよかったこと、大学院に進学して身に付いた能力等について教えてください。
大学院に進学してよかったことは、自身の興味関心の分野を専門的に学ぶ時間や環境が確保できたこと、学部よりも少人数授業が多いため教員の方々と密で学習・対話する環境があることです。大学院に進学して、思考する力とデータを整理する力、物事を体系的に見る力が育まれました。エコロジー経済学は自然科学と社会科学を統合した総体的な学問で、その学問のもとで食の問題を考えることはとてもハードです。そうした困難な問題に対話学習や分析作業を通して向き合う中で、これらの力が育まれたと思います。
大学院修了後の進路をどのように予定しているか教えてください。
大学院博士前期(修士)課程を修了後は、博士後期課程進学を予定しています。その後は大学院で学び、修得した知見や経験、スキルを生かして研究職や教員を目指していますが、それだけに絞らず色々な選択肢を持っておきたいと思っています。
趣味や自由な時間の過ごし方について教えてください。
運動が好きなので、趣味に筋力トレーニングをやったり、バイクでツーリングをしたり、釣りに行ったりなどしています。また、勉強も兼ねてですが、授業やアルバイトがない日には林業ボランティアや自治体の里山管理講座に参加して自主的に林学を実践的に学んでいます。大学院は学部よりも勉強量が増え、体を動かす時間が減ってしまいます。自然が好きなこともあって気分転換に自然に触れたり、体を動かす時間をつくるようにしています。
進学を検討している方へのメッセージをお願いします。
就職したり、起業したり、夢を叶えるために奔走したり、人生の選択肢は色々あると思います。もし、社会のこと、自分のことに少しでも疑問や引っかかりがあるのであれば、一度立ち止まって、大学院で悩み、考えてみるのも一つの選択肢だと思います。大学院での経験は自身の世界をより広げてくれます。進学前の不安もあると思いますし、進学後も不安は消えないかもしれません。自分もまさにそんな状況ですが、それでも、一度立ち止まって考え続けているこの大学院での時間は自分にとって、とても大きな財産になっています。是非、大学院への進学を考えてみてほしいと思っています。
※掲載内容はインタビュー当時のものです。